Days

2010年4月某日

お久しぶりです
すみません 放置してました

すっごく忙しかったもので
週刊連載し続けてる漫画家諸氏はシステム化されてるものだろうけど
ずっとボチボチスキマ漫画家やってた者ものにはすんごく忙しかったのです
ここ2年
ええ 日記書く暇あったら寝る くらい
風呂入る暇あったら寝る くらい
いや 風呂入れよ
で 寝れてなかったんだけど
つか マジで風呂入って体ほぐすくらいのことはせにゃいかんかったな
身体ガチガチだす やべえ
家内制手工業だからな
ふた月に1回くらい麻雀したかな
や 風呂まったく入ってない訳じゃないよ
  毎日じゃないだけで ヘヘヘ

大殺界の時に上京したり
百年に一度の大不況でゲス忙しかったり
どんだけ空気読めねえんだよ
で ドラマ化の時に単行本の売り時逃したり
再放送でまた絶賛売り切れ中だったり
しくしくしく

久しぶりに日記書こうと思ったのは
木村拓哉 じゃなくて
木村拓也の訃報で

2年前優勝した時
いろんな番組で優勝選手合同インタビューしてて
ちょうど喋れるキャラがいなくて
若手が遠慮してて
その中 木村拓也が間を埋めてて 若手に振ったりしてて
「ああキムタクがいてくれてよかったなあ」と思った

日ハムの頃は知らなくて
広島で知った時
「キムタクって かわいそうに」ってきっとみんな思ったよね
サラリーマンNEOのコントみたいな事あったろうなあ
「キムタク」なんて話題なんてどうでもよくなるくらい
巨人にとって大事な選手だった
阿部のかわりにキャッチャーやった時は盛り上がったね

なまじっか野球中継があるもんだから
人が倒れたシーンがクリアな映像で残ってて
見てて辛かった
アゥエイでまだよかった
もしG+で練習時間からオンエアされてたら もし見てたら
ものすごく吃驚しただろう

前日深夜 頭が痛くて眠れなかったんだそうだ
皆様 普通の頭痛じゃなかったら病院行こうね
少なくとも誰かにお別れくらいは言えるかもしれない

木村拓也 いいコーチになれたと思う

残念だ

2008年10月某日

外国から若い少年を呼び寄せて
悪い事したから追放 って
そりゃないなあ と思った
人殺めたとか だったら またアレだけど

よくわからない外国で
厳しい下っ端生活から成り上がって
お金稼げるようになって
色んな人からチヤホヤされるようになって
都会で
いろんな誘惑があって
うっかり調子に乗った若い外国人

追放したのは
その若い外国人力士への処置じゃなくて
いままでおきてた組織の不祥事を清算したカンジ

1年くらい休場させて
部屋住みから 
もっぺん最初からやり直しさせて
更正させる責任があったのではなかろうか
親方は親代わり
部屋は家族代わりなんだから

髪をいっぺん丸刈りさせて
結えるくらい髪が伸びるまで下っ端させる くらいで

謝罪会見はちゃんとしてたと思う
とにかく謝り倒した
それでよかった
あの哀しい顔は日本人相手にいいアピールできた
悪いのは自分
甘かったのは自分
あれは上手かった
本当に素直な彼の姿であろうと演技であろうとあれでよかった
周りにいい相談役がいたのかなと思った


なんだ
八百長事件の証人 て

周りの人はなにをしてたのか

戻れない
どうもならない
って キレちゃったな
 
もう ほんとうに戻れない

ちゃんと更生させるべきだった
部屋で責任を持って
それを宣言すればよかっただけなのに

失言で大臣辞職
そんなのも日本人はもう食い飽きてるから

いままでの不祥事そのものよりも
相撲協会は
ほんとに対処が下手だなあと思う

2008年6月某日

そういえば
デビューしたての頃
若さもあり勢いだけで漫画を描き上げてた
OK か 全ボツ

その頃は出版社のある東京ではなく福岡に住んでたので
描けば送ればいいんやろう としか思ってなかった

ネームを描かずにいきなり原稿描いてた
今思えば 恐ろしくいきあたりばったりな事してたな
でも
若いから出来る事は若いウチに経験しといた方がいい
もう できないから
編集さんは温かい目で育ててくれたな と思う

若さの勢いだけで描いてOK貰ってた時期から
少し職業人になった
ボツくらうぐらいなら やはりネームを描くようになる

ネームを描くようになって編集さんと電話で長く打ち合わせをするようになった
作品を良くする為の打ち合わせ 作品を作り上げる為の打ち合わせ
ネームを練り直したりするようになった
それでもやはり編集さんはかたおかみさおと云う個性をないがしろにするような事は
一度として言った事はなかった

ある日 ダメ?なネームの打ち合わせをしていた
うまくネームがきれないでいた
何がダメだったのかはもう覚えてない
何のハナシを描いたのかも覚えてない

ただその電話打ち合わせは もの凄く覚えている

編集さんは 
「ここはどうだ」とか「ここはわからない」とか
具体的な事は覚えてないがとにかくいくつものダメ出しを言った
「…はい」「うん…はい」「……そうだね…」
オレはひとつずつ受け入れた

しょぼーん となって行った ら 怒られた

「かたおかさん!
さっきからハイハイ言ってるけど わかってるの!?
オレの言う事を全部聞かなくてもいいんだからね!!」

「え…」

「オレが何言ったってかたおかさんが嫌だって事があるんなら
ちゃんと言いなよ!我慢しなくていいんだよ!?
オレが言う事を全部きかなきゃいけないとでも思ってんの!?」

「や… 我慢してない
○○さんが言ってる事がその通りだと思って受け入れてるだけ
言い返す事がない…」

「…そう? そうならいいけど
言いたい事はない?」

「今はない
でも 描きたい事がわからなくなってきた」

「描きたい事は作品の中のヒトコマだけでもいいんだよ
ヒトセリフ(1台詞)でもいいんだ
もちろん描きたい事は何コマあってもいいけど
このヒトコマ!ってものがあればそれはその人の作品だよ
そのヒトコマの為に話を作っていいんだ」

目の前が開けた

この言葉が
今まで売れもせずスキマスキマで漫画家やってきた
足場になってるような気がする

「オレはこうだと思う事を言う
でもかたおかさんに思い入れがある箇所なんだったら
ちゃんとオレを説得して」

この台詞のおかげで
仕事として漫画家をやり続けられたのではないかとも思う

もうその雑誌での仕事はなくなったけど
とにかく漫画を続けられた


今まで漫画家やってきて
いろんな漫画家の苦労話やついてない話を聞いてきた
編集さんの悪口も

運 かな と思う
才能以外 の


漫画家として20年だ

結構 凄いよ オレ
だって売れてないんだよ
売れてないのに生き抜いてんだもんな
とりあえず漫画だけで食いつないでる

漫画家と編集者だったら
このオレの凄さがわかるんじゃないかな

ま だ 生 き て る よ オ レ !



人は
ついてなかったり 
人間関係で上手くなかったり
するよな

オレも嫌な編集に当たった事はある
ケンカした事も
怒って仕事をブっちぎった事も
でも いつも どこかで必ず救われた
いい編集者にまた出会えた

ひとりでいきなり描ける事もある
でも描けない事もある
編集さんと話す事で描きたい事が見えたりする
編集さんの意見でネームの道が開けたりする
編集さんが作品を本にしてくれる
漫画が好きな編集者に当たって来た

いい編集さんは仕事上の事でオレが怒っても
その後の差し障りはなかった

オレの漫画家人生20年 ツいてたな

だってオレ 
売れっ子でもなければ天才でもないもん
なのに生きてるからな
生かせてもらってきた
努力すれば頑張ればどうにかなるって世界じゃない

泣きたくなった事もある
もう 漫画家は無理かな と思った事もある
でも まだ生きてる

なにせ オレ 生きるのが上手いんだ

漫画の描き方はいろいろあると思う
漫画家のあり方もいろいろだ
どこに当たるか
どこを選択するか

これから 
あと20年くらい頑張りたい
どんなんなってもしがみついてくよ

よろしく 運


その後 
もう10年頑張らなければ と思うな

老後の蓄えないからな…

2008年4月某日

夫婦別姓は危ない


今の日本の氏制度は簡単に言うと「家」を遺す制度だ
「ファミリー」を繋ぐと言うと柔らかいだろうか
夫婦別姓にするとそれは「血」を遺す制度になる
「ブラッド」を繋ぐと言うと怖いカンジしないか

「氏」というのは「家」のこと
「姓」というのは「血脈」のことだ
「氏」は もともと「集団」のことで
「姓」は「同じ生まれの仲間」のことだ

今は「氏を遺す」世界だ 「家」を遺そうとする世界
「家」を遺すための後継者は血縁上等じゃなくてもいい
子供が出来ない家の夫婦は優秀な子を里子として迎え入れたり
たまたま縁があった子を養子として ただ「子供」を育てればいい
「ふたりの子供」を
「ふたりの家の子供」を
「ふたりの家」だけれども「先祖より続いた家の子供」でもある

夫婦別姓にするという事は「姓を遺す」ということだ
「氏」はない
「家」がない
「姓」を遺す為の後継者は血縁上等ということだ
夫婦ふたりで「家」を遺すという「共通の目的」がないから
それぞれひとりの「一方の姓の子供」を遺すという
それぞれひとりの個別の目的になる

夫婦それぞれの親も孫を望んでるだろう
子供はどちらかの姓を受け継ぐ
どちらか一方の姓を遺す子供だ
「子供」を絶対に産まなければならない
「血」を絶対に絶対に遺さなければならない

「ふたりの共通の目的」はしあわせに暮らすことでしたとさ
なんて人生を平和に暮らせればいいけども

まだ別姓の世界ではないから想像しにくいかもしれないが
「どちらか一方の姓を遺す子供」制度の世界が続けば
一族から「ウチの血を繋ぐ子供!」として強い重圧を背負わされる
その世界が長くなればなるほど「血脈絶対主義」は強くなる

「一族!」の世界になるのだ
血を分けてない余所者は「余所者!!!!!」になるのだ「他人」だ
夫婦は他人だ 
「血」が繋がってるわけでもなければ「共通の目的」もない
夫婦は今の世界よりもっと他人になる

自分の血脈を遺す子でなければ自分の子ではない

夫婦別姓だから血脈主義になるとは限らない という人もおろう
遺産資産もなにもない人なら平和に考えるだろう
しかし 世界の歴史を振り返れば 人は常に血を遺す為に血を流してきたのだ
遺産資産がなくても安い自尊心の強い者は自分の血を遺したがる

特に男はその傾向が強い 
子供にたいする単純な母性本能がないぶん 腹や乳で子を育てないぶん 
「自分の子」を「条件」で考える

夫婦別姓にすると愛人を抱える可能性が高くなるんだよ

もちろん氏を遺して来たこの世でも愛人に子供を産ませたり
お家争いしてるところはたくさんある
だけど
夫婦別姓の世界の比ではない
今の世のその愛人の存在は 愛人が目的であり
自分の血の子供を産ませる事が目的じゃない

別姓の世界の男には自分の種を植えて芽生えさせる場所が必要だ
自分の「血」を産んでくれる女が必要だ
たくさん必要だ 女はいくらいてもいい

子供を男子を産めない女はクソのように扱われるよ
男は「自分の子」を求める
女なんて「畑」だ 
今の畑が悪ければ 他のいい畑を探す
「畑」を売りにする女もいるだろう
浮気も血を遺す為の当然の正当行為だ
目的が愛人で子供なんてどうでもよくっても価値観で正当化させる

妻は「交尾の第一候補」でしかない

妻は夫を憎むよ 自分以外の女も憎むだろう
子供を産んだ女は自分の血と姓を遺す子供をいちばんに愛するだろう

憎しみの連鎖がどんどん生まれるよ

姓を繋ぐ子
姓を繋がない子
姓を産んだ者
姓を産まなかった者
姓を育てた者
姓を育てられなかった者

殺意もそこらへんにたくさん生まれるよ

子供を産めない妻を殺しても正当行為となる
実際にそんな世界は地球上にあったし 今もある

血を繋ぐ子を産めるのは女なのに 女の立場は弱い

暴力なんて日常茶飯事だ 
女は子を産め!
とにかく産め育てろ!
自分の為にも産まなくては!

ふたりの子供 ふたりの家
ではなく
それぞれひとりの子供 それぞれのひとりの姓
になる

夫婦はそれぞれ自分が産まれた姓の親しか大事にできないよ

名家旧家金持ちだけのハナシじゃないよ

男は自分の血しか信じるモノがないんだから

人は平和な思考だけで生きてないよ
もちろんそれは躾や教育で押さえるもんだけど

今の制度は
婚姻すると結婚したふたりで新しいひとつの戸籍を作る
「戸籍の氏」は結婚するふたりのどっちの氏を選んでもいい
っていうか 
新しく戸籍作るからって勝手な氏を名乗っていいわけじゃない
新しい戸籍の氏はどちらかふたつからしか選べませんよ ってことだ
選択肢はふたつですよ ってこと

ふたりで新しい「家」をつくるんだ

もちろん 新しく作った戸籍とはいえ先祖からのルーツは続いている
「ふたり」になるからルーツはどんどん広がって行くのだ

続いてるモノは「血」じゃなくて「ファミリー」だ

「みんな」の「家」だ

それが理想


ウチは事実婚だ
長年一緒に暮らしているツレアイがいる
結婚してない
でも別に世の中の制度に反発しているわけではない
個人を主張したいと思ってるわけではない

自分の名字に愛着はある
だけど 
夫婦別姓制度みたいな恐ろしくそして愛のない世界は絶対に嫌だ

2008年2月某日

あけましておめでとうございます

ってお久しぶりですね
節分から新年度とかってシステムもあるそうで
そんな感じの挨拶ってことで許してください

今年はちゃんとたくさんお仕事したいと思います

新年からの仕事がいきなり吹っ飛びましたけども
久しぶりに廃刊の憂き目に遭いました
しかも新創刊前に
今年からは頑張るぞ と思ってたんですけどね

とはいえ

『GoodJob』をまた描きます
2月8日発売の『kiss+(プラス)』という雑誌です
こちらは無事発刊の新創刊雑誌です

働くみなさまに少しでも『気持ちのラク』を伝えられたらいいなと思います

どうぞよろしくお願いします


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